日本財団 図書館


 

に目標が到達したら警報を発生させる機能である。
このガードリングは、前述の捕捉リングと兼用のものと、捕捉とは完全に独立したものとがある。したがって、当然その設定領域や利用目的もガードリングとして独立したものと、そうでないものとでは違いがでてくる。また、これが一本のものと二本のものとがあるが、二本のものは自動捕捉に使用するタイプのものが多い。
有効領域も任意の円弧範囲に設定できるようになっているものが多い。
警報は、可視と可聴のほかに、CRT上に識別マークで表示される。
(2)CPAとTCPAによる危険船に対する警報
この機能は衝突の危険性のある目標に対して警報を発生させる機能である。これは前述のガードリングのように、ある距離に目標が到達しら警報する機能とは異なり、状況に応じて設定された距離(安全限界の距離)内に、設定された時間(安全限界の時間)内に侵入すると予測された目標に対して、可視と可聴の警報を発するもので、いわばARPAの主警報である。そして当然のことながら、画面上にも、それがどの目標であるかの識別マークが表示される。
この安全限界の設定はCPAとTCPAとして、大半のシステムが任意に設定できるようになっている。
(3)ロストターゲット(Lost Target)警報
追尾中の物標が何らかの原因で追尾不能になったときに発する警報である。これは、次のような原因で発生することが多い。
?目標のエコーが非常に弱い。
?陸地や大型船の陰に入ってエコーが消える。
?海面反射や雨雪反射で目標の識別ができなくなる。
?他の目標との乗り移り等によって追尾ミスを起こす。
以上、大略の基本的な機能を列記したが、ARPAはこのほかにもいろいろな機能をもっているのが普通である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION